シルクロード特別企画展「素心伝心」

劣化による崩壊、紛争による破壊や略奪で失われた世界的文化遺産――法隆寺金堂の壁画と釈迦三尊像、バーミヤン東大寺仏天井壁画、敦煌莫高窟、キジル石窟などの壁画ほか――を現代に蘇らせた「シルクロード特別企画展『素心伝心』d0074731_056275.jpg
お香の匂いがたちこめる会場。お経の流れる法隆寺展示室。石窟の壁画の部屋は薄暗く、まるで本当に石窟の中で目を凝らしつつ見学しているかのような気分にさせられる。
 18年も前になるが、NHKのスペシャル番組に同行し、3週間ほど滞在してキジル石窟を撮影する機会に恵まれた。そのときの写真はNHK出版から刊行された『シルクロードキジル大紀行』に掲載していただいたが、撮影時には目にすることのできなかった壁画――ドイツの探検隊が略奪し第二次世界大戦の空爆で遺失した第212窟の壁画――も、クローン技術によって復元されていた。d0074731_0573192.jpgd0074731_0581759.jpg
キジル石窟の壁画撮影には厳しい条件がつけられていたため、慎重にシャッターを押したことを懐かしく思い出す。撮影許可がなかなかおりない貴重な写真が掲載された本だったが、残念なことに廃刊となり、現在は入手できない。ご興味のある方は、ぜひ図書館でご覧になってください。会場で本の著者のお一人、名古屋大学名誉教授の宮治昭先生にお会いすることもできた。
「シルクロード特別企画展『素心伝心』」は、東京芸術大学美術館で26日まで開催されている。
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by sanaka-okamoto | 2017-10-05 01:02
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